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2007年07月02日

前世を知ってなにがわかった?

過熱する "オーラの泉" 批判、ゴールデン進出で闇が明るみに

この記事に書かれいている、江原信奉者、〝エハラー〟の女性の言葉がどうも引っかかった。

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「宗教の価値が曖昧な日本では、『自分さえよければ』というような考え方が横行しがちですが、守護霊の存在を知ると、利己的な考え方がなくなります。私は前世を知ることで、自分の苦手なものに対する原因がわかり、前向きに生きられるようになったんです」

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「前世を知ることで、自分の苦手なものに対する原因がわかり…」
といっているが、この人はいったいなにがわかったというのだろうか。



相談者:「水泳が苦手なんです。水が怖いんです。」

霊能者:「あなたは前世で、乗っていた船が沈み、おぼれて死んだのです。そのとき大変苦しい思いをしました。」

相談者:「だから水が怖いんですね。よくわかりました。」

上記の〝エハラー〟の女性がわかったといっているのはおそらくこんなことではないだろうか。

でも、これって本当にわかってんの?
単に苦手なものを前世のせいにしただけなんじゃないか。
こんなものは「わかった」とはいわない。「前世のせいにした」というのだ。
そういう人はなにもかも前世のせいにして現実逃避しているだけだ。

だいたい前世なんか告げられたところで、それが事実かどうか確認する手段などない以上、いくらでもでたらめな前世の物語をこしらえることが可能ではないか。

守護霊にしてもそう。
「あなたの守護霊は室町時代の武士だった方です」
なんていわれたってさ、確認しようがないではないか。

そんな事実確認が取れないものを前面に押し出して番組を作っている時点で「これは偽物です」といっているようなものだと思うのだがいかがだろうか。
だからスピリチュアルを否定する人たちの言い分もある意味よくわかる。

先日ナイーブネットで、『スピリチュアルにハマる人、ハマらない人』という本を見つけて少しだけ読んだが、こういったテレビ番組や霊能者を取り上げて、死後の世界や霊的世界があるだのないだのと書かれていた。
そんなものを取り上げて議論したところで話にならない。
世間のスピリチュアルに対する認識などこんなものかと正直がっかりさせられた。

前世について、アラン・カルデック著「霊媒の書」に以下のような記述がある。

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――霊には人間の過去世が簡単に分かるのでしょうか。
「大霊は、時として、ある特殊な目的のために、いくつかの前世を啓示することを許すことがあります。あくまでも、それを知らせることが当人の教化と啓発に役立つと判断された時にかぎられます。そうした場合は必ず何の前ぶれもなく自然発生的に見せられます。ただの好奇心から求めても絶対に許されません。

――では、こちらからの要求に喜んで応じていろいろと語ってくれる霊がいるのはなぜでしょうか。
「それは、人間側がどうなろうと意に介さない低級霊のすることです。
 一般的に言って、特に大切な意味もない過去世を物語る時は、すべて作り話と思ってよろしい。低級霊は前世を知りたがる人間が有頂天になるように、前世では大金持ちだったとか大変な権力者であったかのような話をこしらえて語ります。また出席者も、あるいは霊媒も、聞かされた話をすべて真実として受け止めます。その時、当人のみならず霊自身もけちくさい虚栄心にくすぐられて、そんな前世と現世との間に何の因果関係もないことまでは思いが至りません。実質的には大金持ちや大権力者だった前世より平凡な今の方が向上していると考える方が理性的であり、進化の理論に適っており、本人にとって名誉なことであるはずなのです。
 過去世の啓示は、次の条件下においてのみ信用性があります。すなわち思いも寄らない時に突如として啓示された場合、まったく顔見知りでない複数の霊媒によって同じ内容のものが届けられた場合、そして、それ以前にどんな啓示があったか全く知られていない場合。これだけの条件が揃っていれば信じるに足るものと言えます」

スピリチュアリズムの真髄「現象編」二部十六章

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これだけ厳しい条件がそろっていなければ信用に値するとはいえないのだ。
あくまでも、当人の教化と啓発に役立つと判断された時にのみそれを知らされるわけだ。
従って、テレビ番組の興味本位の前世指摘などでたらめの作り話であることがおわかりいただけるのではないだろうか。
そんなものを鵜呑みにしてわかった気になってるとはなんとおめでたい人だろう!!

それでも、前世を知ることで前向きに生きられるようになったってんだからそれでいっか!!
「結果よければ全てよし」






投稿者 Dream : 2007年07月02日 20:53

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コメント

えっと、和田あきこの番組で、芸能人が特殊メイクで変装していろいろするのがあります。

同じ人が変装して同一人物だと気付かれないように、
例えば「水が怖くて、かつ刃物が苦手」な人が、2回にわけ、「水恐怖」と「刃物恐怖」で別々に相談したら、
1回目は「あなたの前世は船が沈んで死にました」、
2回目は「あなたの前世はサムライで合戦で斬られました」
と、それぞれに都合のよいことを言うのでしょうか?

もちろんこういう「人を試す」ようなことはマナー違反ではありますが、マスコミだからこそ試せるということもあります。
科学的検証がないのが問題だというなら、そういった科学的検証をすればいいと思います。


紹介されているサイト「スピリチュアリズムの真髄」は、まだ1ページ読んだだけですが、科学的に書かれているように見えます。
後で読んでみます。

投稿者 itochan [TypeKey Profile Page] : 2007年07月03日 12:47

>科学的検証がないのが問題だというなら、そういった科学的検証をすればいいと思います。

全くその通りです。それを研究するのが心霊科学です。

>紹介されているサイト「スピリチュアリズムの真髄」は、まだ1ページ読
>んだだけですが、科学的に書かれているように見えます。
>後で読んでみます。

アラン・カルデックはおすすめです。
「霊媒の書」ののトップページは下記です。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~spbook/spb-gensyou.htm

できれば「霊の書」も併せてお読みになることをおすすめします。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~spbook/spb-shisouhen.htm

書籍でじっくりお読みになるのでしたら下記で購入できます。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~spk/sp_library/sp-books/index.htm

投稿者 Dream : 2007年07月03日 18:58

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