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2006年02月16日

視覚障害者の夢、臨死体験

時々「目の見えない人も夢を見るのか?」と聞かれることがあります。私からすれば「そんなもん当たり前じゃないか、こいつ何考えてんだよ!!」と思うのですが「見る」というからですね…確かに夢は「見る」といいますけど夢って映像だけじゃないですよね。ですから夢を見ます。ちなみに関係ないですが我々の間ではテレビも「見る」といいます!!実際には聞いてるだけですけど。

中途失明の人の場合夢に映像もあるみたいですが、私の夢には映像がありません。生まれつきもしくは早期に全盲になった人の夢には映像がないはずです。生まれつき全盲の友人たちにも聞いたことがあるので間違いないと思います。もし「自分は違う」という方がいらっしゃいましたらご一報ください。天然記念物として取材させていただきます(笑)。

中途失明でもそのうち夢に映像がなくなっていく人もいるみたいですが、それは見えていたころの記憶が消えていくからでしょう。要は夢は脳が作り出す幻想の部分が多いからですね。

話は変わりますが、以前テレビで臨死体験について放送されていたのを見た(いや「聞いた」か!!)ことがあります。重病の人が他界したはずの肉親にあったとか、三途の川を渡る夢を見たというのです。これは死後の世界の証明になるのか?ということです。

しかし、臨死体験は脳が作り出す幻想ではないかという意見もあります。例えば、実験で数人の子供を寝かせて、そこでテープで海の波の音を聞かせると、多くの子供が水に関する夢を見たというのです。これは眠っていても無意識のうちに波の音を聞いていて、その音によって水を想像し夢に反映されるためではないかということです。

三途の川も日本人は三途の川だけど外国人は違うみたいです。要するに日本人は「死んだら三途の川を渡るんだ」と聞かされているので、そういう幻想を脳が作り出すのではないかということです。

また、脳のある特定の部位に電気ショックを与えると臨死体験と同じような現象を作り出すことができるようです。このような例を見る限り、臨死体験というのは単なる幻想のように思えてきます。

それでは、「臨死体験は単に脳が作り出す幻想である」と片付けることができるのか」ということになるのですが、どうやらそれだけでは説明のつかない事例もあるようです。

例えばテレビでやっていたのでは、病院で寝ていた子供が病院の屋上の様子を語り、事実その通りだったというものです。もちろんその子は初めてその病院に運び込まれたので屋上の様子を知るはずがないのにです。

ところで、先日ある掲示板でとても興味深いおもしろいことを教えてもらったので紹介します。それは生まれつき目が不自由な人の臨死体験です。「臨死体験研究読本」という書籍の184ページに載っているそうです。

臨死体験研究読本―脳内幻覚説を徹底検証

一部掲示板の書き込みから引用して紹介します。


いま、私は「臨死体験研究読本」という書籍を呼んでいる最中ですが、その184ページに、生まれながらの視覚障害者の臨死体験について触れられています。
この研究を行ったのは、
臨死体験研究の第一人者の一人である、ケネス・リング氏です。

やはり、臨死体験が脳内現象であるという仮説を、まがりなりにも覆すためには、生まれながらに視覚障害を持つかたの臨死体験を調査することが必要であるとの認識により、1994年から、1997年にかけて行われた調査です。
*Lessons from the light (光に学ぶ)

そのなかで、ヴィっキーという、胎児の段階で視神経が破壊され、うまれながらに全く光と言うものを知らない方の臨死体験について、記載されていました。
彼女は2度、臨死体験をしたそうです。
そのとき、生まれて始めて、「見る」ことができたそうです。
町の明りを見、医者や自分自身を見、そして、偉大な光を見たそうです・・・

ちなみに、普段の夢などでは、決して「見る」ということはないそうです・・・・


これは非常におもしろいです。先ほども書いたように生まれつき全盲の人の夢には映像がないはずです。それなのに臨死体験によって町の明りや医者、さらには自分自身まで見たというのはとても不思議な話です。通常では考えられません。そうなると幻想では説明がつかないのかもしれませんね。

ところで、脳を刺激するやつでも同じように見えるのかなぁ。もしそうなら私も一度刺激してもらって町の明かりや星、月、人の顔などを是非見てみたいものです(笑)。

いや、これマジな話、実は「見える」ってどんな感覚なのか知らないんですよ!!ある人は「暖かい感じ」と説明してくれました。

「暖かい」ですか?太陽とかが顔に当たる感じかなぁ。でもそしたら色ってどんな感じなんだろ…。う~ん、やっぱり実際体験しないと分からないみたい!!だから脳に電気ショックを与えて…(爆)。怖いかも!!

臨死体験研究読本―脳内幻覚説を徹底検証
石井 登
アルファポリス (2002/11)
おすすめ度の平均: 4.5
4 久々の臨死体験研究書
5 臨死体験に興味を持つ人には必読の書

投稿者 Dream : 2006年02月16日 20:04

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コメント

とても興味深い内容の記事でした。
私は、卒業論文で深層心理や夢の論理を扱おうと思っています。ふとしたときに視覚障がい者の方は夢を「観る」ことがあるのだろうかということを疑問に思ったので検索して、ここにたどり着きました。

明確には提言されていませんが、恐らく「音」と漠然とした物の「形」と「距離」を感じることによって夢をみるということなのだろうと思います。

普通、夢の中では、ありえない論理で物事が進んで行きます(空を飛べないとは微塵も思わない、腕が伸びたりしても不思議ではないetc...)そういった感覚も全く同じものなのでしょうか… という疑問が浮かびました。

身近に視覚障がい者の方はいませんが、是非そういった人に詳しく聞いてみようと思います。

面白かったです。
ありがとうございます。参考にさせていただきます。

投稿者 John : 2009年12月28日 19:45

初めまして。興味を持っていただきありがとうございます。
実際に夢の中では声や音が聞こえるような気がします。
触覚もあるような気がします。
お菓子を食べる夢を見たという話はよく聞きますよね。
美味しいとか感じるのではないでしょうか?ということは味覚もあるのかな。
私の夢には視覚以外の感覚はあるような機がします。

投稿者 Dream : 2009年12月29日 00:04

まさか、2006年のブログ記事にコメントして、お返事が戴けるとは思いませんでした!!!

凄い嬉しいです!!!
ありがとうございます!!!

恥ずかしながら、卒業論文の製作は未だ、全然進んでいませんが(足踏みどころか完全に立ち止まってます)、私は今も変わることなく視覚障害者の夢に関する論文を書こうとたくらんでいます。

まずはこの記事で挙げられている本を読んでから、またコメントさせて戴きます。

その時はどうぞ、もう一度だけお返事下さいませ。
どうぞ宜しくお願い致します。

投稿者 john : 2010年04月30日 15:15

卒論の作成お疲れ様です。
またいつでもどうぞ!!

投稿者 Dream : 2010年05月01日 01:09

私の友人が、緑内障より全盲になりました。しかし、彼は、70歳までは見えていたので、当然、夢を見ることは可能と思いますが、では、夢とは! に付いて、少し調べてみたく、ドイツの哲学者ジークムントフロイスノ本を読んだりしましたが、はっきりと結論がわかりませんで、この記事を見て、やはり、夢は見ないんだ・とわかりました。 手で触ったりしてものの形などは、わかるのですから、夢を見るのも可能ではないかと今でも思っています。しかし、"色"は判らないでしょう、大変有難うございました。

投稿者 亀山良三 : 2013年07月24日 11:59

私の友人が、緑内障より全盲になりました。しかし、彼は、70歳までは見えていたので、当然、夢を見ることは可能と思いますが、では、夢とは! に付いて、少し調べてみたく、ドイツの哲学者ジークムントフロイスノ本を読んだりしましたが、はっきりと結論がわかりませんで、この記事を見て、やはり、夢は見ないんだ・とわかりました。 手で触ったりしてものの形などは、わかるのですから、夢を見るのも可能ではないかと今でも思っています。しかし、"色"は判らないでしょう、大変有難うございました。

投稿者 亀山良三 : 2013年07月24日 12:19

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