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突然だけど、今日から漢点字というものを習うことになった!!
漢点字というのは点字で漢字を書き表すもののことをいう。
通常の点字には仮名だけで漢字がない。ところが今から約30年ほど前に点字の漢字が発明された。しかしながらあまり普及しておらず、漢字で書かれた点字を読める人はほとんどいない。
私も点字は30年近くやっているが、漢字の点字は全く読めない。
ところで、点字で漢字を書き表す表記法には2種類ある。一つは【6点漢字】というもので、もう一方を【漢点字】という。私がこれから習うことになったのは後者の【漢点字】の方だ。
漢点字は、通常の点字の上に始点と終点というものを付けて8点で表す。だから通常の点字板では書けないので専用の定規を使う。
またPCのソフトにも、キーボードから直接漢点字を入力できるソフトや、テキストファイルを漢点字に変換してくれるソフトがある。
漢点字を使うメリットとしては
ぱっと思いつくところではこんなところだろうか。
視覚障害者は仮名の文化で暮らしているといえる。点字も仮名だけだし、音声にしても詳細読みさせない限り言葉で聞くことになるから、結局仮名ということになる。章節を聞くのに一々詳細読みさせて聞く人などまずいないだろう。だからその文字がどんな漢字で書かれているのかあまり意識しない。
欠点としては、やはり習得が困難なことであろう。膨大な漢字を覚えるのだからそれなりに大変だ。
実は私が漢点字を敬遠していたのはそこなのである。
「今更そんなもん覚えたってなぁ。別に漢字で読めんでも困らんし…」
というのが正直な感想だった。
そんな私がなぜ漢点字など勉強することになったのか…特に理由はない!!周りの友達がみんな漢点字を勉強するというから一緒にやらないかって誘われたから。ただそれだけだ。
しかし、覚えておくと便利なことには間違いない。なんといっても詳細読みを聞く手間が省ける。そして再変換の手間も省ける。だから、入力のスピードが格段にアップすることだけは間違いない。今までの数倍のスピードで入力できるだろう。
それに日本は漢字文化だ。視覚障害者だけ仮名の文化というのはやはりおかしいと思う。
今日は初めての初心者向け講習会、久しぶりに点字板など触った。学校を卒業してから点字板など触ることすらなかった。こんなことをしたのは本当に何年ぶりだろうか。
今日は25個ぐらいの漢字を学習した。なかなか大変。普段PCで漢字を扱ってるからなんとかなるだろうと高をくくっていたが甘かった。自分が異化に詳細読みやIMEの変換に頼り切っているかというのを身をもって知らされた。これではPCで漢字を書けても、本当に漢字を習得しているとはいえないだろう。
2時間半で間に20分の休憩を挟んだ講義だったが、正直いって疲れた!!まさか宿題まで出されるとは思わなかった(^_^;。半分友達づきあいで習うことにしたのに、これは大変な世界に足を踏み入れてしまったものだ。本当に読み書きできるようになるのだろうか?
でも、せっかく乗りかけた船だし、少しがんばってみるのもいいかもしれない。
それに、PCや携帯のようなハイテク機器も便利だが、たまにはこんなことをやってみるのもいいとも思った。
ちなみに下記が、うちの指導者である富山県漢点字協会会長のHPである。漢点字についてはこのHPの方が詳しく書かれている。
投稿者 Dream : 2007年02月25日 20:33
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覚えると、入力速度の向上だけでなく、同音異字の入力間違いが激減するでしょうね。
> 自分が異化に詳細読みやIMEの変換に頼り切っているかというのを身をもって知らされた。
の「異化」(異なる化ける)とか。
漢字一字一字に対応する点字を覚えるということは、漢直系のIME(漢字直接入力)を覚えるようなものではないかと思います。
漢直とは(はてな)
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%C1%C4%BE
覚えれば他に誤変換なく速く入力できるといいますが、覚えるまでのハードルが非常に高く思いますので試したことはありませんが。
投稿者 itochan : 2007年03月01日 03:24
そうですね。
音声の一番の問題は確定してしまうと間違いを発見するのが不可能なことです。
漢点字を直接ピンディスプレイに出力できるソフトを使えば、入力あとでも確認ができるので間違いを発見することもできます。そういう意味でも誤変換が少なくなりますね。
投稿者 Dream : 2007年03月04日 11:50