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自動ドア、自動販売機、自動現金預け払い機…
世の中には自動で動くものがいろいろある。
私は小さいころから自動的に動くものに興味があった。
なんか生きているみたいではないか。
小学生のころ、近くにある病院に行った。
病院に入ろうとすると
「ブーンンガタガタガタ」
という音がして自動的にドアが開いた。
そして病院に入る。
すると
「ブーンガタガタガタ」
ドアが閉まった。
誰も操作してないのに勝手に開いたり閉まったりするドアがおもしろいと感じた。
そこでドアの前で行ったり来たりしてドアを開けたり閉めたり…おもしろくて仕方がない!!
ある日、銭湯に行った。
建物に入ると声が聞こえた。
「いらっしゃいませ」
どうやら自動的にしゃべっているようだ。
と、誰かが出て行った。
「ありがとうございました」
人が入ったり出たりするたびに、「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」と声がする。
なんじゃこりゃ!!おもしろい!!興味を持った私はまた建物を入ったり出たり。するとそのたびに
「いらっしゃいませ」
「ありがとうございました」
「いらっしゃいませ」
「ありがとうございました」
「いらっしゃいませ」
「ありがとうございました」
…
そのうちちょっといじわるをしてみたくなった。
「いらっしゃいませ」
言い終わらないうちに出て行く。
「…」
あれ?なにも言わない。
もう1回入る。
「ありがとうございました」
え?入ったのに「ありがとうございました」じゃねぇだろう!!
激しく遊んだから壊してか?
こりゃ怒られるぞ!!
弁償させられるかも?
このセンサーいくらだよ?
え?100万円!!
…そのうち出て行く。
「ありがとうございました」
直ったみたい。ちょっと誤動作しただけなのかも。
まぁ、そんな簡単に壊れてもらっちゃ困るわな。
あるスーパーの店先の自動販売機にて。
自動販売機に100円入れる(当時はジュース1本100円だったから)。
「いらっしゃいませ。お好みの商品ボタンを押してください」
自動販売機のくせにしゃべるとはなまいきだ!!
そう思ったが、とりあえずジュースが飲みたかったのでボタンを押す。
「ピポパポピポパポピポパポピンポンパポ(音楽)
ありがとうございました。空き缶はくずかごにくずかごにお入れください。」
これがおもしろくて仕方がない私は、その後毎日のようにその自動販売機のところに行った。
ジュースが飲みたかったというよりは、その自動販売機がおもしろかったのだ。
お金を入れる。
「いらっしゃいませ、お好みの商品ボタンを押してください。」
そこで返却エバーを回す。入れたお金が戻ってくる。
「釣り銭をお忘れなく」
そこで今度は10円を入れてみる。
「いらっしゃいませ
…」
ん?「お好みの商品ボタンを押してください」とはいわない。
10円では足りないということだ(当たり前だけど)
そういえばこの自動販売機、時々当たりが出ることがあって、当たりが出ると…
「ピンポーン、ピンポーン、当たりです。お好みの商品ボタンを押してください。
ピンポーン、ピンポーン、当たりです。お好みの商品ボタンを押してください。
…」
などと繰り返しいうのだった。
このあとも自動的に動くものに興味を示した。
あの銀行のATM。ボタンを押すと「プップッ」と音がして、「ウィーンンガチャガチャガチャ」とお金が出てくるのがたまらない。
小学生のくせにお年玉貯金するなどといってキャッシュカードというものを作った。目的はATMで遊んでみたかったから!!
ボタンを押すのもおもしろかった。
バスに乗ると降りるときに知らせるのに付いているボタンがあるではないか。あれ、押してみたくてしょうがない。誰かが先に押してしまったりすると悔しくて悔しくて泣いたほどだ。
そのあとも、自動演奏するピアノとか。
あ、自動演奏のピアノといえばおもしろいことを思い出した。
普通の電子ピアノの自動演奏というのは、内部の音源が電気的に音を奏でるので鍵盤などは動かない。
ところが、アコースティックピアノで自動演奏できるシステムというのがあるのだ。
楽器店に展示してあったのを触ったんだけど、これがまたおもしろい。演奏に合わせて鍵盤まで動くのだ。まるで幽霊が演奏してるみたい感じで、鍵盤までぱたぱたと。
またちょっといじわるして、鍵盤を押そうとしてるのを逆に持ち上げてやったり!!
こんな流れで、「しゃべるパソコン」というものにも興味を示した。
コンピュータのくせにしゃべるとはなまいきだ!!ありゃいったい何なんだ。ちょとわしにも触らせろ!!
しかも当時のパソコンの声というのは今のように肉声に近い感じではなくて、ロボットみたいな声。いかにも「コンピュータがしゃべってます」っていう感じの声なのだ。
あの声がまた興味をそそられる。いったいありゃなんなんだ?
ボタンもいっぱい付いてるし、なんかよく分からんけどとにかくおもしろく不思議に感じた。
私がパソコンを始めたのは、なにか目的があったわけではなくて、「しゃべるパソコン」というものに興味を示したからだったと思う。
先日Bitsのミニ好手会のために、なにを話そうかと、視覚障害者のパソコン環境発展の歴史を振り返っていたとき昔のパソコンのことを考えていたら、ふとそんなことを思い出した。
投稿者 Dream : 2008年01月24日 11:53
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