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2009年05月19日

期待外れだったテクノロジ

[ Category : その他 ]

期待外れ、あるいは失敗に終わった10大テクノロジ - スラッシュドット・ジャパン

Microsoft Vista、Gateway、HD DVD、Vonage、YouTube、Sirius XM、Microsoft Zune、Palm、Iridium、Segway
がリストに挙げられているようだ。
そこで、私が個人的に『期待していたのに期待はずれだった』と思うテクノロジを上げてみたいと思う。

●OCR

確かWindows98のころまでには手書き文字が読めるようになるとかいう話も出ていたような気がするが、あれから10年以上経った今でもまだ手書き文字を読むことはできない。
印刷されたものでも完璧には読めない。
確かにこれまで全く読めなかったことを考えると画期的な技術であったことは確かだが、最初何でも読めるようになるものだときたいしていたのでちょっと残念な気がする。

●画像へのアクセス

視覚障害者がインターネットにアクセスできるようになってずいぶん経つ。
便利なものには違いないが、いまだに画像そのものを読むことはできないままだ。
画像に代替テキストを付けて読ませるのでは、画像そのものを読んでいることにはなっていない。
結局サイト制作者に代替テキストを付けてもらわなければ画像に何が書かれているか分からない。

先日のことだが、姪っ子が折り紙で亀を折っていたときのこと。
「折り方忘れたからインターネットで調べて!!」
などと言ってきた(変なことをいうやつだ)
そこで、インターネットを検索して、亀の折り方が書いてあるサイトを見つけ、それをプリンターで印刷して渡してあげた。
英語のサイトだったのだが、ちゃんと折れたみたいだ。
言葉は分からなくても、画像で説明されていたので分かったのだろう。
さて、調べた本人の私はどうかというと、さっぱり分からない。
英語がというより、画像を使って説明されているので折り方が分からないのだ。
こういうとき
「画像そのものを理解できるような画期的な技術ってないもんかなあ」
と思ったりする。

正直いうと、子供のころ、自分が大人になるころには医学や科学技術が発達して、それ相当の生活水準になっているものだと密かに期待していたのだ。
でも、現実には期待していたほどには生活水準は上がっていないように思う。
確かにコンピュータの発達によって、文字の読み書きという点ではそれなりの進歩を遂げたといえる。
子供のころは、テレビ番組の時刻や、電車やバスの時刻表などを調べるさいにも、新聞や時刻表などを一々誰かに読んでもらっていた。
でも今ではインターネットでそれらを調べることができる。
それを考えると、確かに便利になったといえる。
でも、そのパソコンやケータイにしても、画面が見えないと使えない機能やソフトやサイトがあったりして、自由にはなっていない。
アクセシビリティを訴えていくことはもちろんは必要なことだが、その一方でどうがんばったところで世の中全てのソフトや機器、ウェブサイトをアクセシビリティにすることなどしょせん不可能なことだ。
電気製品にしても、コンピュータが内蔵されたデジタル家電が増え、液晶画面が見えないと使えないものが多くなり、逆に昔に比べて使えないものが増えたんじゃないかとすら思ったりする。
コンピュータによる自動化技術は便利だが、それをスパムに利用され、画像認証などコンピュータと人間を区別して自動的にアクセスできないようにする策を講じなければならなくなり、それが新たなバリアを生み出したというのはなんとも皮肉なことだ。
技術の進歩は必ずしも我々に恩恵をもたらすものではないのだなあというのが最近の心境である。

技術が進歩すれば、自分の障害を意識しなくてすむような、便利で快適な生活が待っていると信じていたのに、正直、裏切られたという気持ちだ。

それが、自分にとって、【期待外れ】だったといえるかもしれない。

投稿者 Dream : 2009年05月19日 19:42

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