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『良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖』
マーサ スタウト(Martha Stout)著,木村 博江 訳
という本を読んだ。
あなたは、「良心をもたない」という状態を想像できるだろうか。
良心を持たない彼らはどんなことをしても『罪悪感』を感じない。
人生は他人を支配するためのゲームでしかなく、ゲームに勝つことだけを目的なのだという。
これは良心を持つ普通の人たちには想像もできない状態のようだ。
こういう状態を心理学では「サイコパシー」あるいは「ソシオパシー」と呼ぶ。
彼らは殺人犯になったりして捕まることもあるが、ほとんどの場合我々の身の回りにいるごく普通の『いい人たち』で、それを見分けることは非常に困難だ。
そんな人が25人に一人、つまり人口の4%もいるのだという。
これは遺伝的なものもあるし、また社会的な背景も関係していると考えられている。
アメリカなど西洋ではサイコパシーの割合が多く、日本のようなアジアの国々では少ないそうだ。
この本にはそんな良心を持たない人たちの例がいくつか書かれていた。
確かにこれは見分けがつきにくい。
テレビなどでよく見かける起業家や実業家に、この本に書かれているのと似たような人物が大勢いるような気がしたのだが…
特にこのような人物は世間で言う『成功者』になりやすい。
仮にそれに気づいて周りの人たちに警鐘を発しても信じてもらえない可能性が高い。
何人もの部下を従える社長や上司、テレビに出ている有名人などのいうことと、特に目立った肩書きもないごく普通の人のいうことと、人々はどちらを信用するだろうか。
このような心理学的な面だけでなく、「良心はなぜ良いものなのか、なぜ必要か」といった点にもふれられているところがいいと思った。
投稿者 Dream : 2006年12月18日 20:24
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